海外口座
2024/04/09日本橋室町で味わう煮魚
2024/04/16
=海外移住=
医療事情から見たリタイヤメント候補地
めったに病院にいくことのない私ですが、年末に2回日本の病院にお世話になりました。1回は子供の怪我です。場所が頭だったのでCTスキャンなどを取っていただき、事なきを得たのですが、その診療のために2時間待ちで、先生の診療は10分でした。家の近くのK病院で、外科で有名な総合病院です。2回目は、小生のギックリ腰です。経験した方しかわからないと思いますが、いきなり動けなくなり、そう、あの痛さです。小学校で怪我したとき以来、35年ぶりに車イスのお世話になりました。前回のK病院の混雑があったので、今回は近くのT総合病院へ行きました。朝9時にいって、なんと診察は4時間後の午後1時です。診察10分。その間も腰の痛みは酷く、ついには長いすに倒れていました。おまけにMRI検査はまた明日来てくださいといわれました。MRIの検査結果を聞く為に、後日来院したときは、5時間待ちました。5時間だと、もしかしたらバンコクまで飛行機でいけてしまう時間です。5時間待って、5分の診断結果、「ハイお大事に」で終わりました。流石に憤りを覚えましたが、誰に言ったらいいのでしょう。病院経営者とかでしょうか。
ちょうどタイの病院を見てきたばかりなので、どうしてもオーバーラップしてしまいます。患者を待つ医師がいる病院と、あふれるばかりの患者が待つ病院、この差は何なのでしょうか。誤解のないように言っておきますが、日本のK病院もT病院の医師や看護士さん達もとっても親切で、とても一生懸命でした。医療スタッフは全員一様に忙しそうです。ただし、患者はひたすら待たされる。これって何かおかしいと感じたのは、タイを見てきたからでしょうか。これから高齢者が増え、さらに待つ患者が増えることが予想されます。金融のキャピタルフライトばかりか、患者も海外へ行く方法論があるかもしれません。
ちょっと介護について感じたことを書きます。タイの介護施設には、機械式の入浴設備などありません。対して、日本の施設は欧米型に最新の機械があるのを売り物にしているところがあります。健常者の目で見れば日本のほうが立派に映るでしょう。しかし、介護される、すなわち、お風呂に入れられる人間の言葉を聞いて下さい。機械で吊り上げられてお湯に入っても、お風呂に入った気がしないといいます。お湯に、人に抱きかかえられては入ると、とても嬉しいといいます。ただ世界1の人件費の日本で、抱きかかえるサービスは高価すぎて不可能です。介護の未来は果たして日本にあるのでしょうか。
今回の病院のことで、リタイヤメントやロングスティ先を考えるときに、景色がきれいとかゴルフ三昧とかいった健常者の目から判断する以外に、医療や介護など、高齢になれば避けられない部分も十分考慮しなければいけないと痛感しました。